図書館戦争って実は怖い作品。

作中においてどういう理由で『メディア良化法』が公布され施行されているのかはわからない。だが、この作中の世界は宗教における宗派対立と同じ様に、両者の間には極めて深い溝があり決して分かりあう事が出来ない・許されない社会なのだろう。
この作品は多くの人に知って欲しい・・・ではなく知らせなくてはいけない作品。この作中に示す未来は極端かもしれないが、これに相当する考えを持つ人間*1は実は少なからず存在していると言う事である。そしてそれは自分達にも延焼しかねないメディア側でも同様である。
純粋にこの作品そのものの娯楽性は高く普通に見てても楽しいのだが、どうしても私はこの作品を見ていると上の事がチラチラ頭を掠めて仕方が無いのだ。それは現実にある危機そのものだからなのかもしれない。

*1:『メディア良化法』と同様の法律は悪い結果をもたらさず、決して法で定めた範囲を逸脱はしないと信じている人間