緊張の初ライブ

日曜日に新潟へ向かった。理由はGRANRODEOのライブである。
ライブというものに向かう事自体これまでに全く経験はなく、前日から緊張に緊張が重なって全く眠れず、それどころか胃がキリキリ痛む始末。おいおい俺はライブを、しかもとても大好きなGRANRODEOを間近で見られるのにどうしちゃったんだい?という状況。
大宮から上越新幹線で新潟へ到着。しかし着いた時間が12時前で開場までまだ3時間以上ある。新幹線改札を出て万代口の方に向かう跨線橋の上で、リバイバル運転された「とき」を眺めるも、そんないつもなら楽しめるイベントすら楽しめないくらい緊張していた。俺、何も新潟に面接に来たわけじゃないんだけどな…と心の中で呟きながらも、万代口近くの待合室で時間を潰す。そこは新潟放送のサテライトスタジオになっておりかつホームの様子も丸見えで、鉄道オタクな俺からしたら歓喜な場所だったのに全然そんなものに目を向けられず、内野行きワンマンカーが出発するのを眺めながらどうしようか悩む。
とりあえず、着替えの入ったバックなどをロッカー(suica対応)に入れ最小限の荷物を肩に掛け、新潟LOTSに向かった。途中ぽつぽつと雨が落ちているのを確認しながらも頭のニット帽がそれを防いでくれる。やはり埼玉と新潟では気温が違うようで、それと海から吹きつける風が余計に体感気温を低く感じさせる。トボトボと一人歩くと前にはロデオガール2人組が見える。確信はないけどたぶんそうなのだろうと勝手に想像しながら向かうと、LOTS前にブックオフが見えてきた。あまりブックオフをはじめとする中古書店に入る事はないのだが、そのまま会場に近づくのがなんとなく躊躇われブックオフに吸い込まれるように入る。適度に設定された温度の下なぜかドラゴン桜を読む。なんとなく興味はあったけどドラマ版でしか知らなかったから読んでみたのだろうと今にしたら思う。しかし、読んでいるはずなのに肝心の内容が余り頭に入らない。緊張感だけが体全体を包み込み、聴いている筈のGRANRODEOの曲もただ耳の中で流れているだけなのだ。
埒が開かない。意を決して会場に向かう。学校の横を通りセブンイレブンが横に来る頃には先のライブハウスの所に人だかりが見えてきた。その時は知らなかったがこの列は物販の列との事で、自分もとりあえず並んでみる。この時の男女比率は3:7くらいだろうか?思っていたよりは男が多く、その点では凄く安心はしたし、さすがは君のぞらじおなどから(俺もこの君らじの大ファンでそこできーやんが好きになった)男性のハートもがっちりキャッチするきーやんだと思い改めてきーやんに感謝。海から吹いてくる風と戦いながら並び周りを見ると、みんな知っている人同士で色々話しているようで、中には一人で来ている人がいて携帯をいじっていたりしている。無論、俺もその一人で埼玉の友人に電話をするも出ずメールで『新潟は寒い』というメールを送る。

…というような事を書いてみた。
実はこの後、ライブ会場で知り合いになった人がいて(なんとロデオガール!!)彼女と万代シティにある『イタリアン(焼きそばの上にミートソースのあれ)』の店でイタリアンを食べて、思いの外旨くB級グルメ好きとしてはかなりの評価。ちなみにそこにもロデオボーイ&ガールが結構いた(ありゃ県外の人かな)。

ライブは本当に盛り上がった。ライブでしか味わえないこの感覚はなんだろうと思ったけど、なるほどこれだったら全部の会場に行く人が現れてもおかしくはないし、俺も時間とお金があるんだったらやってるかもしれない。この高揚感と非現実感は何にも代え難い、それがライブの本質なのかと硬い言葉で並べてみた。個人的にはmodern strange cowboyは本当にライブ向けの曲だと思い、そこからアウトサイダーに繋がった時は涙が出そうになり、snow palletの振りもやってみたかったのがやる事が出来たし、Go For It!のIGPXを全力で叫べたし、コールを全力で叫べたし、アンコールの『グラン』『ロデオ』があんなに長い時間言い続けているものなのかとびっくりしたり(DVDだとカットされてるんだろうな)、きーやんの視線が俺に向けられた時のあの緊張感と幸福感の交錯、それら全てが渾然一体となって俺の中に押し寄せてきた。ただそこにいる、その満足感は何にも代え難い。

ライブ後、知り合った人とへぎそばを食しカラオケでGRANRODEOの曲をひたすら熱唱。部屋に戻ったのは23時前になった。ちなみにその前にコンビニで飲み物を買って店を出た所で、仕事場に昔いた女性にそっくりの人がいた。確かその人は新潟市が出身で…大学はでもまだある…でも4年生だったような…だとしたら今故郷に戻ってきててもおかしくはないよな…と考えていたらすでにいなくなっていた。未だに謎な出来事である。


総括としては何よりもライブが最高という事実だ。好きなアーティストを間近で見て会場の一体感を感じて…ライブの醍醐味を感じた。実は自分は東京公演も行くのでその練習という意味では新潟に行って大正解だった。そして何よりも知り合いになってくれたロデオガールには本当に大感謝です。彼女がいなければこんなに楽しい時間は過ごせなかったでしょう。彼女は新潟在住の方で現地で別れましたが、また機会があったら会って遊んでみたいと思いました。